@【FRIENDかfriendなのか】
ずっと小文字でfriendだったんですけど、今週だけ大文字。なにかあるのかな?
先週の感想でラノベっぽい展開になるのかしらならないのかしらとボヤいてましたが
そんなことはなかったぜ。
そのかわりなんかファイブスター物語の10巻にある、
ヨーンくんという騎士の卵男子と
エストさんという呪われた素性を持つ兵器のものっそいほろ苦いエピみたいで泣けた。
たしかにエストさんのお陰でヨーンくん強くなってるし。
でもってこのまま二人良い感じだしコンビで行くのかなと思いきや、
エストさんの呪われた素性というか隠れた本性によって、
あとから来た別の騎士(しかもいやなやつ)とコンビになってしまう。という相関図。
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固まるハッシュさんを前に「お前の名前を知っている」といい、言い当てる陛下。
うーんやっぱこのときの陛下のほうがいいわー。
こざっぱりしてるし、やはり斬月さんの面影がね。
でもってポカーンのふたり(ハッシュさん、バズ兄)。
バズ兄は絶賛地面をキッスするのをかろうじて引き剥がしてる中。
ハッシュさんは陛下の前でしどろもどろ。
なんのこっちゃかわかってない様子。
そんなハッシュさんの混乱なぞどこ吹く風の陛下。
お前はこれから我が側近として星十字騎士団に入る などとさっさと決めちゃってる模様。
その決断に憲兵さんたち(ヒューベルトさん、アルゴラさん)も
「あんな子供が」と動揺しております。
しかし、うろたえるハッシュさんも「側近」というワードに我に返ります。
そう、側近。「ユーハバッハの側近」になるということは、
「ユーハバッハを倒す」ための手段ではあるものの目下の目的、目標でもありました。
そのために今迄鍛錬してきたわけです。その努力の甲斐なのかどうなのか
今そのなりたかった側近にユーハバッハ自身がスカウトしてきてるわけです。
これは千載一遇のチャンスです。
でも、ここで即答できないハッシュさん。
というのもバズ兄が気になって。
そうして振り返るとバズ兄の視線にぶつかります。
その視線は今チャンスを掴まんとする竹馬の友に送ってよこすような
共感とか歓喜とか応援とか、はたまた心配とかそういうものではけしてありませんでした。
嫉妬?でしょうかね。そして疑問。
「なんでだよ」
「2人で側近になってユーハバッハを殺すはずだった」
「俺には才能があった」「お前にはなかった」
「2人で側近になれなかったとしても」「1人だけなら俺だったはずだ」
「それがなんでお前なんだよ ユーゴー」
あ。嫉妬ですね。
しかもこの数行で、才能のないハッシュさんを普段から見下してたのが完全に露呈しとります。
これを客観的に見ると性格悪いとかクズとか言うのかもしれませんが
私は彼を肯定します。こういう感情ってないやつのほうがキモチワルイですわ。
反してハッシュさん。
憎悪の視線を送られたのは感じた模様。
「やめてよバズ なんでそんな眼で見るの」
「どうして一緒に喜んでくれないの」
頭お花畑ですわ。
努力とは別のところで抜擢されてる奴(しかも今迄見下してた)見て、
いいなとかチクショーとか思いこそすれ一緒に喜べとか無茶振りです。察しようよ。
今から君は報われるんだから。
しかも、このあと言うにことかいて
陛下の抜擢は間違っていると。
自分には滅却師の才能なんてなくて、
だからぼくなんかより、あそこにいるバズのほうが陛下の側近にふさわしいと
本気で思って言ってるんだからもう頭ちょうちょさんです。
そういうの、されたほうからしたらプライドずたずたもんだから。
黒髪の憲兵さんもイライラしております。
それにしてもこの黒髪の憲兵さんてほんとに男性?
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A【与えるもの】
しかし、陛下はそんなハッシュさんの頭ちょうちょさんもお見通しだったようで
そういう陛下の目、
あの全知全能の瞳がいっぱいある眼になってます。未来を見通す眼ですね。
「やはり 我が眼の視た通りだ」
「お前はまだ自らの力が何であるかを知らぬ」
「神聖弓が作れぬもの当然のこと」
「お前は私と同じ"分け与える力”を持つ滅却師だ」
ここでハッシュさん、
目を見開いてなんか憑き物が落ちたみたいな表情なのねん。
"神聖弓が作れぬのも当然”だなんて、
初めて聞く言葉だったんじゃないかなと。
作れない自分が変なんだ、才能がないんだ、って自分を責めてたかも。
それを、陛下、いうなれば「いいんだよそのままの君で」
って言ってくれたと同然ですよね。
憎たらしい叔父さんも焼き殺してくれたし、
ハッシュさんてば陛下に二度救われたカンジ?
陛下の言葉はまだ続きます。
「長らく捜した」
「何しろ 同じ力を持つ滅却師は 私が生まれて後二百年
一人たりとも生まれていなかったのだ」
ていうか私ってば先週、
ハッシュさんてばここ二百年に一人の逸材だったんですわ〜な伏線を
>こんな宝くじに当たる以上に希な境遇
で済ませてました。ここ伏線だったんだ。
先週ほんとはハッシュさんの才能のなさを
歴史的にみても珍しいとバズ兄が説明してくれてたんですよね。
つまり、ハッシュさんのような才能のない子は
昔は何十年かに一人は生まれてはいたんですけど
それもここんとこもう何百年と生まれていないらしく、
だからもはやそれは古い言い伝えレベルの存在であったと。
思い返して納得のバズ兄。そして納得の私。
陛下の親切な説明は続きます。
「お前は他の滅却師のように
周りから霊子を吸収して自らの力とすることができぬ」
「周りに"与える”ことしか」
「私は与えた力を育てさせそれを奪い去ることで力を得たが」
「お前はそれすらもできぬ」
このときの陛下の横顔が、なんか優しい気がするのは私だけ?
「赤毛の子供よ」
「お前はこの者と居る間 日々自分の力が増していくのを感じていた筈だ」
言われてバズ兄の脳裏に天才で才能にあふれる自分と同時に
なにひとつできないできそこないのハッシュさんがうかびます。
少なくとも今、たった今よりは輝かしかった日々。輝いていた自分。
しかしそれも
「それが"自分の力”だと思っていたか?」
という陛下の無慈悲な言葉によって打ち砕かれます。
そして反対に今、這い蹲るバズ兄の目の前に立つハッシュさんは
「この者に感謝せよ」
「無力なお前を 天才に仕立て上げてくれた男にな」
という陛下の言葉に彩られて、なんと美しく輝かしいことか。
(ちょっと卍解のときのルキアちゃんに似てるなぁと思ったり)
そして陛下に頭を優しく撫でられ
必要だと言われて遠くへ行ってしまおうとするハッシュさん。
それに比べて自分は、
それに比べて自分は無様に地面にへえつくばって、土に汚れて、
なんとみじめであることか。
屈辱が彼を叫ばせます。憎悪が彼に矢を放たせます。
彼のプライドはハッシュさんと2人で叶える悲願を
いまここでひとりでやり遂げることで保たれるでしょう。
だから
「くたばれユーハバッハ!!!」
しかしそれも、
ハッシュさんのよって阻まれます。
バズ兄の打った矢をなんなく片手で掴んで止めるハッシュさん。
さっきとはうってかわって自信に満ちた目に見える気がします。
このときから、ハッシュさんは陛下の本当の側近になったのかもしれません。
(その前に陛下に頭撫でられてるのが気になりますけど)
いや、本心はわからないですけど、
でも、今のところ、ハッシュさんは陛下の忠実な半身であり側近。
それは今もかわりません。少なくともやっていることは。
回想はここで今の場面に。
バズ兄の放った矢を掴んで止めた可憐な子供のハッシュさんは
今、まためっちゃイケメンの姿でバズ兄の矢を掴み止めます。
交差する視線。
お互い何を思うのでしょうか。
そしてバズ兄の体を真横から一閃するハッシュさんの剣・・で次週。
なんか切ないのう・・。
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